PRIDE指標 全文

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PRIDE指標2025

『PRIDE指標2025』評価期間内に実施された(または実施予定の)取り組みについて、以下評価指標項目の該当する項目について、2025年度の専用応募フォーム(WEBサイトにて6月1日公開)のフォーム内に用意されたチェックボックスにチェックの上、内容記入欄に内容記入欄にそれぞれの項目に対して、具体的な内容や実施時期を簡潔にご記入ください。(内容不記載や不明な場合は、非該当の判断となります)

※応募の際は、応募要項にて注意事項等、内容をご確認の上、ご応募ください。

※2025年度の応募フォームにつきましては、2025年6月1日に公開となり、過去の応募フォームによる応募は不可となります。

 

1.<Policy: 行動宣言>評価指標

会社としてLGBTQ+注1等の性的マイノリティ(以下LGBTQ+)、およびSOGI注2に関する方針を明文化し、インターネット等で社外に向けて広く公開していますか。該当する方針が掲載されている自社のWEBサイトのURLをご記入ください。

  • ※グループとして方針を定め、グループ全体のWEBサイト等でのみ方針が公開されている場合、グループ各社それぞれの自社WEBサイト内にグループ方針が確認できるリンクがあることを必須とします。またその場合、記入欄にリンク先が掲載されている応募社の自社サイトのURLと掲載部分を合わせてご記入ください。
  • ※予定として応募後の評価対象期間内に方針を公開される場合は、公開を予定している具体的な文言と公開予定日をご記入ください。
  • 評価項目(以下1~10のうち6つ以上該当で1点)
    • (1) (1) 会社としてLGBTQ+、またはSOGIに関する差別を禁止する方針を、自社WEBサイトで人権方針や行動指針、経営理念等にて明文化し、社外に向けて広く公開している。
      (※理解や尊重のみではなく、差別しないこと、差別禁止を明記されていることが必須となります。)
    • (2) (1)の方針に性的指向注3という言葉が含まれている。
    • (3) (1)の方針に性自認/ジェンダーアイデンティティ注4という言葉が含まれている。
    • (4) (1)の方針に性表現/ジェンダーエクスプレッションという言葉が含まれている。
    • (5) 企業が従業員に対する姿勢として方針を定め、社外に向けて公開している。
    • (6) 企業が従業員に求める従業員の行動指針や行動規範として方針を定め、社外に向けて公開している。
    • (7) 学生や求職者に対する採用の姿勢として方針を定め、社外に向けて公開している。
    • (8) お客様・取引先に対する姿勢として方針を定め、社外に向けて公開している。
    • (9) 企業として取引先に対して求める行動として方針を定め、社外に向けて公開している。(調達コード等)
    • (10) LGBTQ+に対する経営層個人のメッセージを、社外に向けて公開している。
      (経営層個人の名前が記載されている)
    取り組みのポイント
    • 方針については、LGBTQ+、またはSOGIに関する単独の方針でも、行動規範や人権方針、ダイバーシティ宣言等の一部に含まれていてもよい。
    • 学生や求職者等、誰でも方針を知ることができるよう、自社の方針が各社のWEBサイト等で公開されていて、確認できることが大切である。
    • 経営層によるメッセージ発信は、社外だけでなく、社内の意識変化にも有効だと考えられる。

     

    2.<Representation:当事者コミュニティ>評価指標

    LGBTQ+当事者・アライ(Ally、支援者)注5に限らず、従業員がLGBTQ+やSOGIに関する意見や要望を言える機会を提供していますか。(社内のコミュニティ注6、社内・社外の相談窓口、無記名の意識調査等)また、アライを増やす、顕在化するための取り組みがありますか。

    ※該当する項目へのチェックと合わせて、記入欄に具体的な内容を簡潔にご記入ください。

    評価項目(以下1~7のうちで4つ以上該当で1点)
    • (1) チャットツールや社内イントラなどを活用した従業員がLGBTQ+やSOGIに関する意見をいつでも自由に発信や意見交換できる場がある。
    • (2) 人事やダイバーシティ担当者が立ち上げ運営している、定期的にLGBTQ+やSOGIに関する活動している社内のコミュニティやサークルがある。
    • (3) 従業員が主体となってLGBTQ+やSOGIに関する活動ができる社内のコミュニティがあり、定期的に活動している。(ERG(Employee Resource Group)等)
    • (4) 社内に存在するアライを可視化するための仕組みがあり実施している。(社内イントラのアイコンやネックストラップ等)
    • (5) 社内外を問わず、当事者が性的指向または性自認に関連した相談をすることができると明示された窓口を設け、社内に向けて公開している。
    • (6) 無記名の意識調査(従業員意識調査やエンゲージメント調査等)でLGBTQ+当事者従業員の存在や、意見・要望等を当事者のプライバシーに配慮した形で把握できるようにしている。
    • (7) 自社グループ以外の他企業とのLGBTQ+に特化したコミュニティやネットワークにメンバーとして自社にて参加し、定期的に活動している。
    取り組みのポイント
    • コミュニティを立ち上げる際は、当事者をあぶりだすことにならないよう、無理に当事者であるか/アライであるかの確認を行わないことが大切である。
    • 当事者コミュニティの立ち上げが難しい場合、相談窓口の設置や会社として社外のコミュニティに参加することから始めてもよい。

     

    3.<Inspiration:啓発活動>評価指標

    従業員に対して、LGBTQ+やSOGIへの理解を促進するための取組み(研修、啓発用メディア・ツールの提供、イントラ等での社内発信、啓発期間の設定、等)を行っていますか。
    ※研修(1)〜(11)についてのみ、過去2年(2024年1月1日〜2025年12月31日)を対象とします。

    ※該当する項目へのチェックと合わせて、記入欄に実施時期や具体的な内容を簡潔にご記入ください。

    評価項目(以下1〜11のうち8つ以上、および12〜16のうち4つ以上該当で1点)

    ●研修(以下11項目のうち、8つ以上)

    • (1) 全従業員が受講することを必須とした研修の実施。
    • (2) 人事担当者、面接官、リクルーター、採用担当者を対象に、特化した内容による研修の実施。
    • (3) 管理職を対象に、特化した内容による研修の実施。
    • (4) 経営層を対象に、特化した内容による研修の実施。
    • (5) 新入社員や中途雇用社員への雇用時の研修の実施。
    • (6) 研修には、カミングアウトを受けた際の対応が含まれている。
    • (7) 研修には、SOGIハラ(SOGIに関するハラスメント)の内容が含まれている。
    • (8) 研修には、読む・聞くだけでなく、学びを深めるための参加型の演習が含まれている。
      (例:グループディスカッションやペアによるロールプレイ、個人によるアクション宣言等)
    • (9) 研修には、ノンバイナリー、アセクシュアル、インターセックス等、LGBT以外の多様な性についての内容が含まれている。
    • (10) 研修後アンケートを取るなど社内の理解浸透度を確認しながら研修を進めている。
    • (11) イントラネット等で従業員がいつでも視聴閲覧できる資料やテキスト、研修動画等を公開している。
      (※研修資料や動画等コンテンツの社内公開のみの場合はこちらの項目に該当となり、(1)〜(5)に該当とはなりません。)

    ●その他啓発活動(以下5項目のうち4つ以上)

    • (12) イントラネット、メールマガジン、社内報等を活用した定期的(年4回以上)な社内に向けたLGBTQ+、SOGIについての理解を促進する情報を発信している。
      (研修案内等の事務連絡は含みません)
    • (13) ハンドブックやステッカー、ネックストラップ等、LGBTQ+、SOGIについての理解を促進するグッズの社内配布。
    • (14) LGBTQ+やSOGIに関する理解を促進する啓発期間や、啓発日を自社で設定し、企画や発信等実施している。(プライド月間、スピリットデイ等)
    • (15) 研修の実施や研修で使用した資料や録画動画等の公開以外で、従業員が参加や利用が可能なイベントや企画の実施。(映画上映会やゲストを招いたトークイベント、LGBTQ+やSOGIに関する書籍の設置等。)
    • (16) 従業員の家族やパートナーが参加できるLGBTQ+やSOGIに関するイベントや企画の実施。
    取り組みのポイント
    • 管理職への研修は、必須とすることが望ましい。ある企業で、まず管理職に研修を行い、管理職がアライとして様々な活動に参加することになったことから、部下が安心してカミングアウトできたという事例がある。
    • 研修は一度だけではなく、定期的に継続して実施することが望ましい。

     

    4.<Development:人事制度、プログラム>評価指標

    以下のような人事制度・プログラムがある場合、戸籍上の同性パートナー*がいることを会社に申請した従業員およびその家族にも適用し、社内に向けて公開していますか。(LGBTQ+のための人事制度・プログラムは、以下の項目に限定されるものではありません。)
    また、トランスジェンダーやノンバリナリーの従業員に制度を導入し、社内に向けて公開していますか。

    ※該当する項目のチェックと合わせて、記入欄に具体的な内容を簡潔にご記入ください。

    評価項目(以下1〜7のうち5つ以上、および8〜15のうち5つ以上、16〜21のうち4つ以上該当で1点)

    ●戸籍上の同性パートナー*がいる従業員向けの制度等が存在する。(以下7項目のうち、5つ以上)
    ※社内に向けて公開し周知していることが必須となります。また、戸籍上の異性パートナーがいる従業員と同様に適用される場合、該当となります。(国の制度上、企業独自で適用できない制度は除く。)

    • (1) 休暇・休職(結婚、出産、育児(パートナーの子も含む)、家族の看護、介護(パートナーおよびパートナーの家族も含む)等)。
    • (2) 支給金(慶事祝い金、弔事見舞金、出産祝い金、家族手当、家賃補助等)。
    • (3) 赴任(赴任手当、移転費、赴任休暇、語学学習補助等)。
    • (4) その他福利厚生(社宅、ファミリーデー、家族割、保養所等)。
    • (5) 会社独自の遺族年金、団体生命保険の受け取り人に戸籍上の同性パートナー*を指定できる。
    • (6) 戸籍上の同性パートナー*も利用可能な社外の福利厚生サービスを利用している。(または利用できない場合は利用できるよう働きかけている)
    • (7) 戸籍上の同性パートナー*の子どもを従業員の子どもとして扱う制度がある。(ファミリーシップ制度等)

    ●トランスジェンダー・ノンバイナリーの従業員向けの制度等が存在する。 (以下8項目のうち、4つ以上)
    ※社内に向けて公開し、周知していることが必須となります。

    • (8) 会社において性別で分けられるサービスや施設等(健康診断、更衣室など)にて本人が希望する性を選択し、利用できる。
    • (9) 自認する性に基づく通称名の使用を認めている。
    • (10) 性別移行や戸籍変更の相談対応や社内手続きに関するガイドラインがある。
    • (11) 就職時のエントリーシートで本人の希望する性別を記入できる、性別欄に「その他」「記載しない」等男女以外の回答項目を設けている、または性別記載を求めていない。
    • (12) 性別適合手術・ホルモン治療時の就業継続サポート(休暇、休職、勤務形態への配慮等)。
    • (13) 性別適合手術・ホルモン治療時の費用補助。
    • (14) 男性用・女性用に限定されず利用できるトイレ・更衣室等のインフラ整備。
      (現在全ての拠点での整備がない場合は、拡充できるよう前向きに検討を進めている)
    • (15) 従業員本人の希望する性で利用可能な社外の福利厚生サービスを利用している。
      (または利用できない場合は利用できるよう働きかけている)

    ●制度全般 (以下6項目のうち、4つ以上)

    • (16) 社内に導入している制度やプログラム等について、自社サイトにて社外に向けて公開している。
    • (17) 制度を利用する際に、通常の申請手続き以外に、周囲の人に知られずに申請できる等、本人の希望する範囲の公開度を選択できる柔軟な申請方法となっており、内容が社内周知されている。
    • (18) ハラスメントに関するガイドラインや対応マニュアルの中に、SOGIハラやアウティングが行われた場合の対応についても明記されている。
    • (19) 本人の希望に応じて、出張や社員旅行等で宿泊時の居室、社宅や寮に配慮ができる仕組みが社内にあり、その場合の申請方法等が社内周知されている。
    • (20) 同性愛や異性装が犯罪となる国等への赴任・出張時のリスク対応を行っており、社内周知されている。
    • (21) トランスジェンダーやノンバイナリーの従業員が望む性別で働くことを希望した場合、人事部門、所属部署、関連部署等で連携して対応を検討する仕組みが社内にあり、社内周知されている。

    *<戸籍上の同性パートナー>とは、戸籍上、および自認する性別が男性、女性で同性のパートナーがいらっしゃる方、また、トランスジェンダーの方で自認する性に戸籍上性別変更されず、パートナーがいらっしゃる方で、自認する性では異性パートナーでも、戸籍上の性別では同性パートナーとなる方がいらっしゃる場合がございますので、双方を含んでおります。

    取り組みのポイント
    • 赴任時に同行する同性パートナーへの配慮を行うことが望ましい。
    • トランスジェンダーの従業員には、制服の男女共用化(または本人の希望する性別の制服)にも配慮することが望ましい。
    • トランスジェンダーが使用を希望するトイレは、個人の状況、職場の設備や雰囲気によって変わること、また、すべてのトランスジェンダーが共用トイレの使用を望む訳ではないことに十分な注意が必要。共用トイレの設置や案内板への表記等のハード面だけの対応では不十分である場合もあります。

     

    5.<Engagement/Empowerment:社会貢献・渉外活動>評価指標

    LGBTQ+やSOGIに関する社会の理解を促進するための社会貢献活動や渉外活動を行いましたか。

    ※該当する項目のチェックと合わせて、記入欄に具体的な内容を簡潔にご記入ください。

    評価項目(以下1~10のうち4つ以上該当で1点)
    • (1) LGBTQ+やSOGIに関する社会の理解を促進するための自社やグループ会社の従業員や従業員の家族に限らない社外の人も参加可能なイベントの主催、共催。
    • (2) LGBTQ+やSOGIに関する社会の理解を促進するための活動への協賛、出展。(LGBTQ+に関するパレード、イベント、映画等のコンテンツやコミュニティスペース等)
    • (3) LGBTQ+やSOGIに関する社会の理解を促進するために活動している団体への寄付や助成金による支援。
    • (4) LGBTQ+の学生、および求職者向けの自社やグループ会社以外の団体や企業が開催する就職説明会、セミナー、イベント等の複数社による合同開催や協賛。
      (自社による説明会実施は該当となりません。)
    • (5)社外で開催されるLGBTQ+関連イベントへの社員参加の呼びかけおよびイベントの周知。
      (自社、グループ会社で開催されるイベント周知は該当となりません。)
    • (6)LGBTQ+やSOGIについて自社所属業界の取組推進を目的とした業界全体、業界における他社への活動や取り組み実施。
      (グループ内のみの活動の場合は該当となりません。)
    • (7)子どもや若者に向けたLGBTQ+やSOGIに関する理解促進のための活動支援
      (学校での出前授業や教材提供等の活動支援が該当し、従業員の家族やインターン、会社説明会等に参加の子どもや若者に限られた活動は該当となりません。)
    • (8) 婚姻の平等を実現する法制度の実現(Business for Marriage Equality)への法人としての賛同。
      (該当の場合、法人として賛同表明された時期をご記入ください。)
    • (9) LGBT平等法の実現(ビジネスによるLGBT平等サポート宣言/Business Support for LGBT Equality in Japan)への法人としての賛同。
      (該当の場合、法人として賛同表明された時期をご記入ください。)
    • (10)性同一性障害特例法の要件緩和の実現(トランスジェンダーが法的な性別を望む性に変更するための法律(性同一性障害特例法)の要件緩和の議論を進めることへの法人としての賛同/Business Support for Transgender Law Reform Discussion)への法人としての賛同。
      (該当の場合、法人として賛同表明された時期をご記入ください。)
    取り組みのポイント
    • イベントの協賛や出展は、社会の理解促進に貢献するとともに、企業の姿勢を社内に伝えるメッセージともなり得る。イベントへの社員参加を呼びかけることで、社員の啓発にもつながる。(社内の取組みを始めるのが難しい場合、まず社会貢献活動から始めるのも選択肢の1つと言える。)
    • 企業によるLGBTQ+に関する法整備を求める意志表明は、法整備の推進に非常に重要と言える。(日本のLGBTQ+に関する法整備は、結婚の平等を実現する法律、差別禁止を謳う法律、トランスジェンダー関連の法律の3つの分野において遅れていると言える。日本は、OECD諸国のうち、LGBTQ+に関する法整備状況を比べると、35ヶ国中34位となっている。(2019年OECD調べ

     

    注釈:

    1. ^LGBTQ:レズビアン(Lesbian)、ゲイ(Gay)、バイセクシュアル(bisexual)、トランスジェンダー(Transgender)、クイア/クエスチョニング(Queer/Questioning)の頭文字。性的マイノリティにはLGBTQ以外の多様なアイデンティティを持つ方もおられますが、本指標では便宜的に性的マイノリティ(性的指向、性自認に関するマイノリティ)の総称として使用しています。
    2. ^SOGI(ソジ):Sexual Orientation(性的指向) and Gender Identity(性自認)の頭文字。
    3. ^性的指向:同性愛、両性愛、異性愛など、好きになる相手の性別に関する概念。特定の人を好きにならない(無性愛)等も含む。
    4. ^性自認/ジェンダーアイデンティティ:自分で自分の性別をどう考えるか、という概念。身体上の性別とは必ずしも一致しない。また、必ずしも男女のどちらかとは限らない。
    5. ^アライ:LGBTQ+を積極的に支援し、行動する人のこと。
    6. ^コミュニティ:目的を共有している人の集まり。ここではLGBTQ+の働きやすい職場をめざす人の集まりを指します。

     

    ・婚姻の平等を実現する法制度の実現(Business for Marriage Equality)

    WEBサイト:https://bformarriageequality.net/
    ・LGBT平等法の実現(ビジネスによるLGBT平等サポート宣言/Business Support for LGBT Equality in Japan)

    WEBサイト:https://equalityactjapan.org/
    ・性同一性障害特例法の要件緩和の実現(トランスジェンダーが法的な性別を望む性に変更するための法律(性同一性障害特例法)の要件緩和の議論を進めることへの法人としての賛同/Business Support for Transgender Law Reform Discussion)

    WEBサイト:http://pttgdjapan.main.jp/

     


     

    ◎『PRIDE指標2025』全文(pdfファイル)
    ◎『PRIDE指標2025』/2025年度『レインボー認定』応募要項(pdfファイル)

     

    2025/01/22